災害が起きたとき、社労士には何ができるのでしょうか。
地震、台風、大雨による水害……。
日本では、毎年のように大きな災害が起こっています。
「まさか、自分の住んでいるところで災害が起こるなんて」
そう思っていても、災害はいつ、どこで起こるかわかりません。
今回、熊本地震のことをきっかけに、災害時の社労士の役割について改めて考えてみました。
私は将来、社労士として、働く人や経営者の方たちの力になれるようになりたいと思っています。
まだまだ勉強中の身ではありますが、
「もし災害が起きたら、私は何ができるだろう?」
そんな視点で、調べたり考えたりしたことをまとめてみます。
「社労士」と災害って、どんな関係があるの?
社労士というと、
- 就業規則を作る
- 社会保険の手続きをする
- 労務相談に乗る
といった、普段の仕事を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
私自身も、災害と社労士が直接どう結びつくのか、明確に説明できる自信がありませんでした。
でも調べてみると、災害が起きたときだからこそ必要になる「労務」や「社会保険」の問題がたくさんあります。
会社が被災して仕事ができなくなったら?
従業員が出勤できなくなったら?
会社を休業した場合、従業員への賃金はどうなる?
仕事中や通勤途中に被災したら?
社会保険料や労働保険料の支払いは?
そして、会社としてどうやって事業を再開していくのか?
こうした場面で、社労士が関われることがたくさんあります。
災害時に社労士が支援できる4つの分野
私が今回調べてみて、「社労士として、こんな支援ができるんだ」と感じたのが、次の4つです。
① 労務管理についての相談
災害によって会社が休業せざるを得なくなったとき、
「従業員に休業手当を支払わなければならないの?」
という疑問が出てきます。
ここは、災害だからといって一律に決まるわけではありません。
会社側の事情や、災害との関係などを踏まえて、労働基準法上の考え方を整理する必要があります。
また、従業員が被災して出勤できない場合には、
- 在宅勤務に切り替える
- 始業・終業時刻を変更する
- 一時的に勤務方法を変更する
など、状況に応じた対応を考えることも必要になります。
「何をしたら法律上問題がないのか」
「従業員にどう説明したらいいのか」
経営者の方が一人で悩むのではなく、社労士が一緒に整理していく。
そんな役割ができるのではないかと思いました。
② 社会保険・労働保険についての相談
災害が起きたときには、社会保険や労働保険についても、さまざまな問題が出てきます。
例えば、仕事中や通勤途中に被災した場合の労災保険。
「災害だから労災になる」という単純な話ではなく、状況を確認しながら判断する必要があります。
また、会社そのものが被災してしまった場合には、社会保険料や労働保険料について、納付猶予などの措置が取られることもあります。
こうした制度は、災害が起きたときに初めて調べると、情報が多くて混乱してしまいそうです。
だからこそ、
「今、自分たちが使える制度は何なのか」
を一緒に整理することも、社労士の大切な仕事なのだと思います。
制度は「知っているか、知らないか」で、その後の対応が大きく変わることがあります。
私自身、社労士の勉強をしていて、何度も感じていることです。
③ 助成金・給付金などの相談
災害が発生したときには、雇用を守ったり、事業の再建を支援したりするために、特例的な助成金や支援制度が設けられることがあります。
今回の熊本地震についても、厚生労働省のホームページで、労働・社会保険関係の特例措置や支援情報などが随時掲載されています。

ただ、こうした制度は、
「どんな場合に使えるの?」
「自分の会社は対象になる?」
「いつまでに申請するの?」
など、確認しなければならないことがたくさんあります。
せっかく利用できる制度があるのに、知らないままになってしまう。
そんなことは、できるだけ避けたいですよね。
社労士として、会社の状況を確認しながら、利用できる可能性のある制度を一緒に探し、申請をサポートする。
これも、災害時にできる大切な支援のひとつだと思います。
もちろん、災害時の制度はその時々で内容が変わるため、最新の情報を確認することが欠かせません。
私自身も、いざというときに「知らなかった」では済まされないので、普段から情報をキャッチできるようにしておきたいと思っています。
④ BCP(事業継続計画)の整備をサポートする
そして、災害が起きてからではなく、災害が起きる前の備えも、とても大切です。
そのひとつがBCP(事業継続計画)です。
「BCP」と聞くと、
「なんだか難しそう……」
「大きな会社が作るものじゃないの?」
と思ってしまいます。
私も最初はそうでした。
でも、いざというときに従業員の安否を確認する方法を決めておく。
誰が何をするのかを決めておく。
会社を休業するときの連絡方法を決めておく。
災害時の勤務について、あらかじめルールを考えておく。
こうした小さな備えも、大切なBCPの一部です。
就業規則や社内ルールなどを作成しながら「人」に関わる部分から災害への備えを一緒に考えることも、社労士だからこそできる役割ではないかなと思います。
「起きてから考える」ではなく「起きる前に考える」
今回、災害時の社労士の役割について調べてみて、私が一番感じたのは、
「備えることの大切さ」
でした。
災害は、いつ起こるかわかりません。
だからこそ、
「災害が起きたら、そのとき考えればいい」
ではなく、
「もし災害が起きたら、どうする?」
を平時から考えておく。
これは、会社にとっても、そこで働く人にとっても、大きな安心につながるのではないでしょうか。
就業規則や社内ルールを見直したり、安否確認の方法を決めたり、緊急時の連絡体制を整えたり。
大がかりなことを一度にやろうとしなくても、できることから少しずつ始めることが大切なのだと思います。
私も「いざというときに頼ってもらえる社労士」になりたい
今回、災害時の社労士について調べてみて、
「社労士って、こんなところでも力になれるんだ」
と改めて感じました。
もちろん、私はまだまだ勉強中です。
制度を知っているだけでは、実際の現場で人の役に立つことはできません。
災害が起きたとき、経営者の方は会社のことで頭がいっぱいになるでしょう。
働く人も、
「これから仕事はどうなるんだろう」
「生活は大丈夫だろうか」
と不安になると思います。
そんなときに、
「ちょっと社労士さんに相談してみよう」
と思ってもらえる存在になれたらいいな。
今回のことを調べながら、そんなことを思いました。
おわりに
災害は、いつ起こるかわかりません。
だからこそ、平時から少しずつ備えておくこと。
そして、いざというときに利用できる制度を知っておくこと。
それだけでも、少し安心できるのではないでしょうか。
次回からは、今回ご紹介した4つの分野について、それぞれもう少し詳しく解説できればと思います。まずは「休業手当」の考え方について、少しでも参考になれますように、しっかり勉強していきたいです。
今回の記事を書くにあたって、私も改めて確認してみました。
「知っているつもり」ではなく、いざというときに役立つ知識として身につけておきたい。
それが、今の私の正直な気持ちです。
次回からは、今回ご紹介した4つの分野について、もう少し具体的に掘り下げてみたいと思います。
まずは、災害時に特に気になる「休業手当」。
「災害で会社を休業したら、従業員への休業手当はどうなるの?」
私自身も、もう一度しっかり勉強してみたいと思います。
まだまだ修業中ですが、ひとつずつ学んで、少しずつでも誰かの役に立てる社労士になれるように、
これからも勉強を続けていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


