年金改正2026の注目点③子どもの遺族年金は本当に守られているのか―遺族基礎年金の支給停止規定の見直し―

社労士修業
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年金改正2026では、遺族年金制度についても様々な見直しが議論されています。

その中で、私が社労士試験の勉強をしていた頃から疑問に感じていたのが、子の遺族基礎年金の支給停止規定です。

制度としては一定の合理性があるものの、実際の家族の形や生活実態を考えると、「本当に子どもの生活保障につながっているのだろうか」と感じていました。

今回は、子の遺族基礎年金の仕組みを確認しながら、この支給停止規定について考えてみたいと思います。

 子の遺族基礎年金とは

遺族基礎年金は、国民年金の被保険者などが亡くなった場合に、遺族の生活を支えるために支給される年金です。

主な対象者は

  • 子のある配偶者

となっています。

ここでいう「子」とは、原則として

  • 18歳到達年度末まで
  • または20歳未満の障害のある子

を指します。

遺族基礎年金が支給される仕組み

遺族基礎年金は、次のような順序で支給されます。

1 子のある配偶者
2 子

通常は、子のある配偶者に支給される形になります。

子に支給される遺族基礎年金

例えば次のような場合には、子ども自身が遺族基礎年金の受給権者となります。

  • 配偶者がいない場合
  • 子のみが遺族となる場合

この制度は、本来、子どもの生活を支えることを目的としています。

支給停止規定とはどのような制度か

しかし、遺族基礎年金には支給停止となる場合があります。

その一つが、配偶者の再婚です。

例えば

父が亡くなる→母が遺族基礎年金を受給→母が再婚する

この場合、遺族基礎年金は支給停止となります。

制度の趣旨としては「再婚によって生活保障が得られる」という考え方が背景にあります。

再婚した場合に支給停止となるケース

しかし、現実の家庭の状況は必ずしも単純ではありません。

例えば

  • 母親が再婚しても、子どもが十分な生活保障を受けられるとは限らない
  • 再婚相手との関係が安定しているとは限らない

というケースも考えられます。

制度上は生活保障があるとみなされても、実際の生活状況とは必ずしも一致しない場合もあるのではないでしょうか。

離婚・再婚家庭で生じる制度の不合理

さらに、次のようなケースにも疑問を感じることがあります。

例えば

父母が離婚→父が再婚→父が死亡

その後、子どもが実の母親と生活することになった場合でも、状況によっては支給停止となることがあります。

しかし、このような場合には

子どもの生活が十分に保障されているとは言えない可能性もあります。

子どもの生活保障という本来の目的

遺族基礎年金の本来の目的は

遺族、特に子どもの生活を守ることです。

しかし、家族の形が多様化している現在では

  • 再婚(子連れ再婚を含む)
  • 離婚
  • 母子・父子

など様々な家庭の形があります。

そのため、従来の制度の考え方だけでは、実態に合わないケースが出てきているのかもしれません。

制度見直しの必要性

こうした背景から、遺族年金制度についても様々な見直しの議論が行われています。

子どもの生活保障という本来の目的を考えると、

  • 家族形態の多様化
  • 子どもの生活実態

などを踏まえた制度設計が、これからますます重要になってくるのではないでしょうか。

改正の内容

2028年4月からこれらはすべて、現在の支給停止から新たに支給となる予定です。

・配偶者が子の生計を維持し、死別していた後に再婚

・死亡者との生計維持関係にある、年間収入が850万円超の配偶者が子の生計を維持

・直系血族(又は直系姻族)の養子となる

・生前に両親が離婚し、子の生計を維持していた被保険者が死亡した後、元配偶者が子を引き取る

子に対する遺族基礎年金が子ども自らの選択によらない事情により、支給停止されないように改正されることは、子どもたちの生活基盤の安定につながるものと期待が持てます。

併せて、支給方法についても必ず子どもが受給できる、又は子どものために使われるような仕組みづくりについても検討して欲しいです。


まとめ

社労士試験の勉強をしていた頃、この制度を学びながら「本当にこれで子どもの生活は守られるのだろうか」と疑問を感じたことを覚えています。

制度には一定の合理性がありますが、社会の変化によって見直しが必要になることもあります。

年金制度は、単なる制度ではなく、人々の生活を支える重要な社会保障制度です。

今後も制度の動きを注視しながら、皆さまに興味を持っていただけたり、役に立つテーマについて情報発信を続けていきたいと思います。

次回は、「106万円の壁って、どうなるの⁉︎」について考えてみたいと思います。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
現在、開業・勤務以外のその他社労士として、都道府県社労士会や全国社労士会のweb研修、所属支部の勉強会に参加しながら、開業することをめざして、日々研鑽に努めています。
これから社労士やその他の様々な資格取得をめざして勉強している方や、これからの人生をどのように充実させていこうかと考えておられる中高年の方々に少しでも参考となる、元気になる、情報を発信していきたいと考えていますので、どうぞ、よろしくお願いします!
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